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将来の老後の生活を他力本願にしないこと

将来の老後の生活を他力本願にしないこと

 

30代くま子 さん

 

養護老人ホームに勤めていた30代女が介護職を兼務した経験をお話します。

 

お金がない、生活が出来ない、身寄りがいない、近所から苦情が来るようになって役所の福祉課が介入して措置という形で行き場のない高齢者が急遽の入所してくる施設でもありました。

 

養護老人ホームとは10年くらい前までは入所されている高齢者が自立されており、介護を要さないのが基本でした。現在は高齢化が進み介護を必要とされる方の増加が著しいにも拘らず、介護者の配置人数の改定や介護報酬も請求出来ないものが多くあります。

 

職場で介護にあたる職員は30人近くいますが、入所されている高齢者は100人近くいます。変則勤務になるので高齢者が快適に過ごすのに充実している人数とは感じにくい環境です。

 

自立に関しては25人、要介護1〜2が20人、要介護3〜5が10人くらいに対して介護者一人が援助にあたります。少ないと思いますが、養護老人ホームなので変えられない法律があるのです。

 

認知症による症状から日によって落ち着きがなくなってしまうとケガをしないように職員が付き添いますが、業務は変わらずにこなさなければならないのが現状です。

 

職員にSOSを出しても全てに付きっ切りと言うわけにはいかないのが辛い所です。ほかの職員も業務があり、担当する場所の見守りを怠るわけにいかないのです。

 

あまりにも大変な場合は事務職や他職種までも巻き込んで付き添いをお願いすることもあります。ここで感じるのは慢性的な人員不足です。

 

どんなに頑張っても介護の質が上がるはずがありません。業務をこなすだけで精一杯なのです。

 

入所されている高齢者からしたら不満が溜まります。私たちは養護老人ホームとは何かを知っていますが、入所されている高齢者は「施設に入ったのだから、何でもやってもらえる」と思っています。

 

利用料は高齢者の年金や障害者基礎年金などの収入から個人個人で差があります。養護老人ホームでは払えない方でも最低5000円から介護度によって料金が変わってきます。したがって日用品や身の回りの必要な物も個人の貯金額によって変わるのです。無い人には何もないのが現状なのです。何かしてあげたくても買えないのです。

 

このことが入所されている高齢者には受け入れられない事実として突きつけられるのです。巷では最終的には養護老人ホームが面倒を安く見てもらえるからお世話になりたいという声を聞くのですが、あくまで自立出来ているときは良くても、介護が必要になった時には介護報酬以外にも治療費・リハビリや介護をしてもらうのに必要な物を購入しなければならないのです。

 

自分の老後がどんな風になるのかはわかりませんが、1000万貯めておいても介護をしてもらったら10年で終わります。病気なども含めると他力本願でいてはいけないと痛感することが多く備えることが大切だと思いました。